フェレットの飼い方(1) 食事編
| 将来、フェレットの飼い方を小冊子にまとめるつもりですが、「リンク通信」では項目毎に少しずつ、飼育ノウハウを発信していきたいと思っています。 |
■フード
《良質の専用フードをあげよう》
フェレットは完全な肉食動物です。フェレット専用のフードをあげるようにしてください。犬は雑食なのでドッグフードはフェレットには適しません。キャットフードは成分内容によってはフェレットにあげても良いものがありますが、十分に研究調査してからあげるようにしましょう。人間用の精肉は「特定の部位」を切り出したものであり必要な栄養素が十分に摂れないので好ましくありません。
残念なことに、現在の市場には購買意欲(嗜好性)を優先して、健康のことが十分に考慮されていないフードがたくさん売られています。パッケージには「健康に良い」ようなことが書かれていても、成分を見たら???というフードもあるので気を付けましょう。
大切なフェレットのためには栄養的に高品質のフードを選んであげてください。大人のフェレットならタンパク質が30〜36%以上※、脂肪が15〜22%※以上必要と言われています。また、同じタンパク質でも動物性と植物性では成分(アミノ酸)が異なるため、植物性タンパク(穀類)が多いフードはあまり好ましくありません。(※必要量に幅があるのは年齢等の違いや諸説があるため)
《ドライフードが基本》
大人のフェレットにはドライフードをあげましょう。生や半生タイプのフードより、歯石が付きにくく歯周病予防に役立ちます。
歯の生えそろう前のベビーならドライフードを水か温めのお湯(熱湯では栄養が壊れやすい)でふやかしてシチュー状にしたものをあげましょう。この時期は健康な体を作る大切なときなので栄養補助剤を与えて栄養状態を良好に保ち、また免疫力を強化することが有効です。
ふやかしフードは痛みやすいので数時間おきにこまめに交換しましょう。ドライフードでもフェレットの唾液などが付くと痛みやすくなるので最低でも1日1回はすべて取り替えて下さい。梅雨から夏のフードが痛みやすい時期は特に注意しましょう。
《いつでも給餌?》
「いつでも食べられるようにしておく」 or 「朝と晩2回に分け、間は食べさせない」
獣医師の間でも2説あるようです。フェレットの自然な食事スタイルからは前説が正しいのですが、空腹の時間を作った方が結石ができにくいという考え方から後説が正しいとも言われています。結石の原因は粗悪なフードによるところも大きいので、この点も考え合わせて飼い主さんの判断でどちらの給餌方法をとるか決めて下さい。
成長期に限れば、いつでも食べたいだけ食べられるようにしておいた方が順調な発育が期待できます。
《ブレンドフードのお勧め》
フェレットは1種類の同じフードだけあげていると、そのフードだけしか食べなくなってしまうことがあります。万が一そのフードが入手できなくなったり、病気などで他のフードを食べさせたいときなどにとても困ることになります。1種類のフードしか食べなくなることを防ぐために、数種類のフードをブレンドして与えることをお勧めします。
また、フェレットフードは栄養学的にまだ解明されていないこともあるため、最高品質のフードでも完全とは言い切れません。複数をブレンドすることで、それぞれのフードの欠点(栄養の過不足)を補うことができます。
《フードの劣化に注意》
フードの消費期限には注意しましょう。また消費期限内であっても、高品質のフードには強力(かつ有害)な保存料が含まれていないため開封後は急速に劣化します。開封後は2週間以内に消費すること理想ですが、1か月を目安に使い切れば問題ないでしょう。最長でも2か月以内には使い切り、2か月を超えてしまったら処分した方が安全です。
フードの保存方法にも注意しましょう。開封前、開封後にかかわらず冷暗所に保存しましょう。特に開封後は劣化が早くなるので冷蔵庫を利用するのが有効ですが、冷たいフードは水分を吸いやすくなるので取り出すときはなるべく素早く行い、容器を開けたまま長時間放置しないようにしましょう。小さなパックに小分けしておけば開閉の回数を減らすことができるので劣化を抑えるのに効果的です。
ショップによってはフードの温度管理が全く行われていないことがあります。開けてみたらカビだらけという話もありますし、見た目には問題なくても劣化が進んでいることがあるので、フード管理がおろそかな店では購入を見合わせた方が安心です。また、春から秋の暑い時期に通信販売を利用する場合は、輸送中の高温でフードが劣化することもあるので注意しましょう。
《 エサ入れ》
エサ入れはある程度重さがありひっくり返されにくい陶器製またはステンレス製がお勧めです。フェレットが噛んで割れてしまうものは誤食の危険があるので避けてください。
■水
《いつでも水を》
水はいつでも飲めるように用意しておきましょう。お皿に水を入れておくことも可能ですが、汚れたり、イタズラされたり(ひっくり返したり、水遊びをしてしまうなど)問題が多いようです。給水ボトルを使えばほとんどの子が上手に使ってくれます。
給水ボトルは最低でも1日1回は洗浄し、新鮮な水に入れ替えましょう。ボトルの中に栄養剤など(水以外のもの)を入れると雑菌が繁殖しやすくなるため、特にしっかりと洗浄するように心がけてください。給水口の細いチューブの中を完全に洗浄するのはとても難しいので、ボトルは定期的に交換した方が衛生的です。
《水が出るか必ずチェック》
ボトルを取り付けたときは、必ず水が出ることを確認しましょう。丸一日水が飲めないのはフェレットにとって危険なことです。また、小旅行などで1日以上水の交換ができないときは、複数のボトルを設置しましょう。万が一、一つのボトルが壊れても他のボトルから給水できるため、大きいボトルが1本だけよりも安全です。
《ミネラルウォーター》
一般のミネラルウォーターはフェレットにとっては不必要なミネラルが過剰に含まれているため、結石の原因となる恐れがあると言われています。
■おやつ
《適量を守って信頼づくり》
健康だけを考えれば、おやつ類は必要ありませんが、飼い主とのコミュニケーション手段として適量を与えることで信頼関係を強めることができます。あげる量は主食のフードの10%以下が目安です。
《腸閉塞に注意》
フェレット用として市販されているおやつでも、消化されにくく腸閉塞の原因となりうるものも少なくありません。ドライフルーツやジャーキーでは、直径5mm(腸を通過できる大きさ)以上のまま丸飲みしそうなものはあげない方が無難です。ピーナッツなどは食べたときは5mm以下でもお腹の中で膨らんで詰まってしまう可能性があるのであげてはいけません。
《栄養補助剤》
栄養補助剤をおやつとしてあげることは可能です。この場合も与えすぎは下痢の原因などになるので適量を守りましょう。パッケージ記載の適量であっても個体によっては下痢などの体調不良を起こす場合があります。軽い下痢なら量を調整すればあげても構いませんが、ひどい場合はあげるのは中止してください。
《病気の時はおやつ禁止》
病気などのときに食欲がないからといって、安易におやつや栄養補助剤をフード代わりにあげるのは非常に危険です。体力が低下していれば消化不良を起こしやすく、ますます体力を失う恐れがあります。食欲がないときは獣医師の診察を受け指示に従ってください。
また、おやつを食べることで主食の量が減り、栄養不足になる恐れもあるので、病気の時はおやつは控えめにするのが基本です。
《あげてはいけないもの》
次にあげるものはフェレットに与えてはいけません。また、ここに書かれていないものでも安全性を確認できない場合はあげないのが無難です。
・ネギ類(ネギ、玉ねぎ、ニンニク、らっきょうなど)
・チョコレート
・人間用に味付けされた食べ物
・牛乳(乳糖を多く含む乳製品)
・観葉植物